ノーコードで運営できるECが主流になり、少人数でECを運営するケースはますます増えています。その中でも、アーティストのファングッズや、インフルエンサーらがオリジナルブランドを販売するケースでは、マネージャーや事務所関係者がECのルーティン業務を兼務するケースもあるそうです。
運営代行に依頼するという手段もありますが、手数料の相場が20万円/月~と決して安くはないですし、アーティストにとって重要な収益源の運営ノウハウを溜めることができないというデメリットもあります。
今回は、多忙なアーティスト・インフルエンサー関係者が兼務でECを運営することを念頭に、ECを少人数で効率的に運営するコツをお伝えします。
ECは何を選ぶ?
結論として、Shopifyをおすすめします。
下記では、その理由について説明いたします。
まず、ECを始める場合、「モール型」と「カート型」の2種類がありますので、その説明から始めますね。
【モール型】
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWNが代表例です。各ECはモールに出店する形式を取ることになり、モールそのものに集客力がある反面、販売手数料が高く設定されている特徴があります。
広告費を掛けなくともモール内のランキングに載れば、流入を稼ぐことができる点が強みです。
【カート型】
Shopify、BASE、STORESが代表例です。
各ECはカートを使って独自のサイトを構築する形式を取ります。モールと比べて手数料が安い反面、各自で集客を行う必要があります。
オフラインの店舗で例えるなら、【モール型】のECは、ショッピングモールや百貨店にテナント出店しているお店です。一方の【カート型】のECは一軒家の店舗です。
アーティスト・インフルエンサーの場合は、すでに集客力があるという想定になりますので、集客力があるが手数料率が高いモールよりも、カート型の方が相性は良くなります。
さらに、業務を自動化するためのツールの選択肢が多く、スマホでも更新が可能なShopifyは特に相性が良くなると考えられます。
Shopifyとアーティスト・インフルエンサーECの相性が良い理由
主に下記3点より、Shopifyをおすすめします。
- 外部アプリを使って業務を自動化しやすい
- スマホで更新可能
- ECサイトのレイアウト(テンプレート)が豊富で、プログラミング無しで見栄えの良いサイトが作れる
ShopifyはShopify Expertsという制度を有し、認定された開発パートナーが有償・無償でShopifyに機能を追加するアプリを提供しています。その結果、業務に合わせた機能を実装しやすいという特徴があります。
また、Shopifyは管理画面のUIがスマホ対応となっているため、他の業務の合間に確認がしやすくなっています。
加えて、Shopifyの大きな特徴として、豊富なサイトテンプレートが挙げられます。テンプレートを決めて、サイズの合う画像を用意すれば、デザインの整ったECストアを構築することができます。
Shopify、BASE、STORESの料金プラン
Shopify
Shopifyの利用料金は【月額費用+決済手数料】となっています。
機能別に4つのプランがあり、それぞれ以下の料金テーブルです。(税抜き、以下同様)
プランが上がるほど利用できる機能が増えるほか、決済手数料が引き下がっていきます。
- ベーシック…月額:29ドル(およそ3,570円)、決済手数料:3.4%~4.15%
- スタンダード…月額:79ドル(およそ9,720円)、決済手数料:3.3%~4.1%
- プレミアム…月額299ドル(およそ36,780円)、決済手数料:3.25%~4.05%
- Shopify Plus…月額2,000ドル(およそ246,000円)、決済手数料:3.15%~3.75%
※決済手数料は利用のクレジットカードにより、上記のレンジで前後。また、外部ツールを導入してのコンビニ・銀行決済では別途手数料が発生します。
https://www.shopify.jp/pricing
BASE
BASEは月額固定費が無料ですが、注文に対して【決済手数料+サービス利用料】が発生します。
具体的には、注文に対して以下の率の利用料となります。
決済手数料:3.6%+40円
サービス利用料:3%
STORES
Storesには2つのプランがあり、費用が【決済手数料】のみの「フリープラン」と、【月額料金+決済手数料】の「スタンダードプラン」となっています。
- フリープラン…月額料金:0円、決済手数料:5%
- スタンダードプラン…月額料金:¥1,980円、決済手数料:3.6%
上記のそれぞれをまとめると、次の比較表の通りになります。
ルーティン業務が発生する領域は?
ECでルーティンワークが発生しやすい領域は、大きく以下の3点になります。
1. カスタマーサポート・問合せ対応
2. 物流関連業務
3. 商品登録
カスタマーサポート・問合せ対応について
商品に対する問合せや、トラブル対応といったカスタマーサポート業務は、売上が大きくなればなるほど増大していきます。
中でも、サイトのQ&Aに記載しているような事項であっても質問のメールが届いてしまい、その対応に追われるといったケースがあります。
物流関連業務について
注文が発生するたびに、発送に関する業務が発生します。
もし商品の保管や発送をすべて自前(事務所など)で行う場合は、おおまかに以下のような業務が発生します。
- 在庫の管理
- 注文の確認
- ラベルの発行
- 発送
- 発送に付随するご連絡
商品登録
新商品を販売するたびに、いわゆる「ささげ」と呼ばれる、「撮影」「採寸」「原稿」の3つの業務が発生します。「原稿」は商品の説明文にあたります。
特に新商品を次々と発表する場合では、ECサイトの更新の業務も大きな負担となります。
それぞれの領域で業務を最小限に減らすには
カスタマーサポートの業務を減らす方法
カスタマーサポートの業務のうち「ルーティンで発生する問合せ」は次のアプリケーションを用いて業務量を減らすことができます。
問合せ対応を減らす方法:チャットツールの導入
チャットツールをECサイト内に設定することで、ユーザーが知りたい情報に早くアクセスすることができます。その結果、電話やメールで問い合わせをする件数を抑えることが可能です。
チャットツールとしては、次のようなサービスがあります。
物流関連業務の負担を減らす方法
物流関連業務は、商品の保管や発送を代行してくれる「物流代行(物流倉庫、とも)」と、「自動出荷ツール」を併用することで業務量を減らすことができます。
① 物流代行
物流倉庫とも呼ばれ、商品の保管、梱包、発送の一連の物流業務を代行します。
様々な物流倉庫が存在しますが、本記事を執筆しているシッピーノでは下記のリンクで物流倉庫様を紹介しています。
② 自動出荷ツール
物流倉庫への「出荷指示」や、商品発送時のメッセージ配信等を自動化するツールです。本記事を執筆している「シッピーノ」はこれに当たります。
シッピーノでは物流倉庫のご紹介も行っているため、物流面については問合せいただければサポートが可能です。
また、物流代行と自動出荷に関しては、次の記事でも詳しく解説しています。
商品登録の業務量を減らす方法
そもそもの考え方として、必要以上に商品のバリエーションを増やさない工夫も重要です。商品のバリエーションが増えると、1つ1つの商品を露出させることが難しくなり在庫が余ってしまったり、在庫を捌くために広告費が掛かりすぎてしまうというデメリットもあります。それに加えて商品登録の手間がかかるため、少ないバリエーションでできるだけ多くの売上を積む考え方をおすすめします。
しかし、インフルエンサーのセレクトブランド等で、商品バリエーションがついつい多くなってしまうケースもあるでしょう。その場合は、次のようなサービスで「ささげ」を自動化することが可能です。
- SASAGE.AI(株式会社メイキップ様)
少人数のEC運営に成功しているケース
ここでは、シッピーノの導入インタビューより、少人数でEC運営を行っている事業者様をご紹介いたします。
株式会社セモア様
フランス・パリ発の目元に特化したスキンケアブランド「CHRISTIAN BRETON(クリスチャン・ブルトン)」の輸入と販売を行う株式会社セモア様は、当初AmazonのみでEC販売を行っていらっしゃいました。そこから販路をYahoo!ショッピングや楽天に広げる際、シッピーノを利用し出荷業務を効率化。2名体制でAmazon、楽天市場、Shopify、Yahoo!ショッピングの運営を行っているとのことです。
シッピーノの導入に関しては「シンプルで取り組みやすい」とのお声も頂いています。
Reima Japan株式会社様
フィンランドの子供服ブランド「Reima」を日本で輸入・販売するReima Japan様では、ShopifyとAmazon運営の物流業務をシッピーノ&佐川グローバルロジスティクスの併用で自動化&外注化。
ルーティン業務を自動化し、1人で出荷関連業務とカスタマーサポートに対応されています。
おわりに:(PR)物流業務の自動化ならシッピーノ
上記の効率化のコツのうち、物流に関する領域に関してはシッピーノがお力になれるかもしれません。
シッピーノは自動出荷を可能にするツールで、月額の固定費は9,800円から利用できます。
倉庫の紹介も行っているため、「とりあえず相談」もOKです!