EC市場の拡大は海外でも顕著です。ここ2~3年、越境ECの分野が盛り上がりを見せていますが、将来を見据えて、日本国内だけでなく海外にも市場を拡大したいというEC事業者は増えています。

その中で、中小規模の事業者にとって手が届きやすいのが、米アマゾンなどに出品するアマゾン輸出です。アメリカアマゾンに出品するためには、どのようなことが必要なのかをまとめた上で、さらに簡単にアマゾン輸出を実現するサービスも紹介します。

Amazon USとは?

Amazon USとは、アマゾンUSA、アマゾンアメリカなどとも言われますが、米国Amazon.comのこと。Amazonの本拠地で運営されているECサイトです。

世界中で利用されているアマゾンは、主要な国ごとにサイトを運営しています。それぞれのサイトに出品するには、サイトごとにプランや手続きにも違いがあります。

アメリカアマゾンに出品するメリット

Amazon USへのアカウント登録・出品の流れは、多少の違いはありますが、大きな流れは日本のアマゾンでの出品と共通しています。アカウント登録までは英語の画面ですが、出品を行うセラーセントラルやサポートは、日本語の対応が始まっています。

いずれも、日本のアマゾンに出品している事業者にとってはなじみのある画面や手続きです。そのため、海外への輸出を始めたいEC事業者が、アマゾン輸出を選ぶというケースも多くなっています。

また、Amazon USは市場の大きさも魅力です。アマゾンは売上の詳細を公表していませんが、過去に発表されたデータによると、米アマゾンは日本のアマゾンの3~4倍の売上規模があると考えられます。商品点数で言えば、アメリカアマゾンは日本のアマゾンの10倍程の商品が販売されているようです。

日本のEC市場、特にアマゾンのようなモールでの競争が激化する中で、新たな可能性を求めてアマゾン輸出に挑戦するという事業者も出てきています。

アマゾン輸出の第一歩、米アマゾンへの登録

アマゾンアメリカに出品するためには、まず、出品者としてアカウント登録を行います。これは、購入者としてのアカウントとは別のアカウントになります。日本ですでに出品用のアカウントを持っている場合、Amazon.co.jpのセラーセントラルから在庫>グローバルセリングと進み、必要情報を登録します。

アカウント登録は、大まかに次のような流れで進みます。

出品者条件の承諾(Seller agreement)

出品者情報の登録(Seller Information)

銀行口座・クレジットカード情報の登録(Billing/Deposit)

Tax関連情報の登録(Tax Information)

商品情報の選択(Products Information)

ここまでがアカウント情報の登録です。Tax関連情報の登録は少し戸惑うかもしれませんが、日本の事業者であれば日本に納税する形になるので、指示通りに入力すれば特に問題なく完了するはずです。米国市民か否かの選択があるので、その欄で「No」をチェックします。

この後、出品者の認証が行われます。

まず、出品者認証に必要な情報と書類の提出(ウェブ上)を行います。ここで書類が受理されなかった場合、メールで通知があると共に、セラーセントラル上にも表示がされます。その場合、求められる書類を再度提出する(ウェブ上)必要があります。

認証は通常すぐに行われますが、稀に2~3日かかることがあるようです。

出品者認証が完了したら、セキュリティ強化のための2段階認証設定を行います。2段階認証設定は、携帯電話宛にテキストメッセージまたはボイスメッセージでPINコードの案内を受け、それを入力するというものです。

ここまでで、アカウント設定は完了です。アカウント設定が完了したら、セラーセントラルで商品の出品が可能になります。ここからは、日本語の案内に切り替えることができます。

ここまでに必要な情報をまとめると、次のような情報が必要になります。

●アカウント登録時に必要な情報
• 法人名と代表者様(もしくは担当者)のフルネーム
※法人格を持たない場合は必要ない。
※アカウント認証のパスポート保有者・銀行口座とクレジットカードの保有者と同じ名前。
• 店舗名、住所、電話番号等の基本情報
• クレジットカード情報と有効期限
※日本のクレジットカードでOK。
• クレジットカードの請求先住所
• メールアドレス
※Amazon.com専用でなくてもOK。
• Amazonからの売り上げ受取り用の口座
※日本国外の銀行口座が必要。

●アカウント認証時に必要な情報
・パスポートや運転免許証などのコピー(本人確認のため)
• 銀行口座またはクレジットカードの明細書

アマゾンアメリカ、アカウント登録の注意点

まとまった販売を見込むなら大口出品

アマゾンアメリカの出品プランには、日本のアマゾンと同じく大口出品(Salle as a Professional)と小口出品(Salle as an Individual)とがあります。

大口出品は月額$39.99+販売手数料、小口出品は1商品あたり$0.99+販売手数料となります。月40商品以上を販売予定の場合は、大口出品が推奨されています。

大口出品では、日本のAmazon.co.jpの場合と同様に、データの一括アップロードや配送料の変更、その他利用できるサービスの幅が広がります。また、アマゾン輸出の場合、小口出品は配送日数を変えられないという点がネックとなることもあるようです。

日本国外の銀行の法人口座が必要

アマゾンUSへのセラーとしてのアカウント登録において、クレジットカードは日本国内で使っているもので問題ありませんが、銀行口座は日本国外のものが必要になります。また、アメリカでは事業の売上を個人の口座で受け取ることができないため、法人口座が必要です。

アメリカをはじめヨーロッパなど対象の国40ヵ国余のいずれかの国で法人口座を持っていれば良いのですが、これまで日本でECを行っていた事業者が、国外に法人口座を持っているということはあまりないでしょう。

新たに国外の法人口座を作るとなると、手間もかかりますし、費用もそれなりにします。そこで、ワールドファーストなどのコストを抑えて手軽に利用できるレンタル法人口座を活用することが多いようです。

米国の販売規制および米アマゾンの出品制限・事前許可

日本と共通している部分もありますが、米国の販売規制およびアメリカアマゾンが定めている出品制限があり、これにひっかかるものは出品が難しくなります。

日本のAmazon出品サービスの「Amazonで海外販売」のページに、販売規制および出品制限のある商品の一例と、詳細ページへのリンクがあるので、まずは確認しておきましょう。

また、次のカテゴリーの商品は販売に事前許可が必要です。申請はセラーセントラル上から行うことができます。

・食品・飲料/ヘルス・ビューティー/自動車・バイク用品/時計/アパレル・シューズ・バッグ/ジュエリー/産業・研究開発用品

アマゾンアメリカ出品にかかる費用

Amazon USに大口出品する場合、基本の料金は「月額$39.99(税抜)+販売手数料(注文成約時のみ課金)」となります。販売手数料は、メディア商材とメディア商材以外、またメディア商材以外でも販売に事前許可が必要な商品とで違います。

基本の分類は日本のアマゾン大口出品と似ていますが、金額など細かなところは違うので、コストを計算する際にきちんと確認しておきましょう。

メディア商材(本、ミュージック、DVD、PCソフトウェア、テレビゲーム)の販売手数料は15%で、これに加えてカテゴリー成約料が1商品ごとに$1.35かかります。

メディア商材以外の販売手数料は、次の通りです。カテゴリー成約料は発生しません。

  • エレクトロニクス商品:8%
  • カメラ:8%
  • パソコン・周辺機器:6%
  • アクセサリー商品(エレクトロニクス、カメラ、パソコン・周辺機器):15% ($100までの販売価格分)+8% ($100を超える販売価格分)
  • ホーム&キッチン:15%
  • ペット用品:15%
  • 大型家電:15% ($300までの販売価格分)+8% ($300を超える販売価格分)
  • 楽器:15%
  • 文房具・オフィス用品:15%
  • スポーツ・アウトドア用品:15%
  • DIY・工具:15%
  • おもちゃ・ホビー用品:15%

また、以下の販売に事前許可が必要な商品については、次の販売手数料となります。

  • 食品・飲料:15%
  • ヘルス・ビューティー:15%
  • 自動車・バイク用品:12%(タイヤ・ホイールは10%)
  • 時計:15%
  • アパレル・シューズ・バッグ:15%
  • ジュエリー:20%
  • 産業・研究開発用品:12%

アマゾン輸出ではどんな商品が売れるのか?

アマゾン輸出、特にAmazon USでは、どのような商品が売れるのでしょうか。

アマゾンで販売する際、ランキングを参考にすることは多いですが、アメリカアマゾンは市場が大きいため、大カテゴリのランキングだけでは分かりにくい部分、見えない部分を、中カテゴリのランキングで補うと良いかと思います。また、市場が大きく商品数が多い分、ランキングの入れ替わりも激しく、中長期的な動きを見るようにしましょう。

ランキング上位でも、アメリカや海外で手に入るものは、わざわざコストと手間をかけて日本から販売するものではありません。日本の商品で人気があるものとして、日本文化を感じられる商品、高機能・コンパクトさを追求した商品、おもちゃ・ホビーなどがよく挙げられます。

ただ、有名メーカーの商品や、人気アニメのフィギアやおもちゃは、すでに競争が激しくなっているため、特に中小規模でアマゾン輸出にチャレンジするならば、よりニッチな商品を開発、選択する必要があります。越境ECの走りの時期は、商品選定をそれほど厳しくしなくても売れるという時期もあったようですが、今は、何を売るかがとても重要な状況になっています。

日本文化を感じられる商品は、日本の伝統文化はもちろんですが、「かわいい」商品、SNS映えする商品がSNSをきっかけに海外で人気が出るという例もあります。やはり、まずは今、どんな商品が売れているかをヒントに、それをそのままなぞるのではなく、傾向を掴むことが重要です。

Amazon USでもFBAを使える

品の保管から注文処理・出荷・配送・返品に関するカスタマーサービスまでアマゾンが代行してくれる、フルフィルメント by Amazon(FBA)

アマゾンUSAでも、このFBAを利用することができます。商品の納品を米アマゾンのフルフィルメントセンターに行う必要がありますが、設定はセラーセントラルで可能で、使い方は日本でのFBAと同様です。

英語でのカスタマーサポートや返品対応もアマゾンが代行してくれるため、日本の事業者にとってありがたいサービスです。また、アメリカアマゾンでは、「Two-Day Shipping」と呼ばれる、2日以内に購入者に商品を届ける配送オプションがあり、FBAを利用することでこの配送オプションを活用することができます。

料金体系は日本と同じく在庫保管手数料+配送代行手数料という形。商品サイズによって基本の料金が変化します。

アカウント開設・納品不要のアマゾン輸出サービスも

ここまでを踏まえて、Amazon USは、越境ECに挑戦しやすい場であることが分かるかと思います。

ただ、特に配送の部分は、FBAを利用してもアメリカのFCに納品する必要があり、ネックとなりやすい部分です。また、簡単とはいっても、アカウント登録や出品を日本での販売とは別に行うとなると、ある程度の人材と手間がかかります。

米アマゾンでもハードルが高い。売れるかどうか分からないのに、そこまでの労力はかけられない。そんな場合は、日本のFBAを利用してアマゾンUSAで販売できるというサービスがあります。

日本でFBAを利用してECを行っている事業者であれば、商品を登録すれば海外での販売、出荷を代行してもらえるサービスです。まずは気軽にアマゾン輸出をやってみたいという場合、ご活用ください。

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